トイレット 感想

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これは素晴らしい。

観る前は、変なタイトルだし、キャストもほぼ外人ということで、とっつきにくいと感じていました。
そのせいで、荻上作品の中でこれが1番後回しになっていました。

ですが、観てみるとこれがすごく良かった。
荻上作品の中でも、ちゃんと話しの構成を考えて作られている作品だと思います。
3兄弟それぞれに悩みや葛藤があって、それをばーちゃんがじんわり癒していくっていう構成ですね。
ドラマ映画として完成度が高いです。

この映画の良さってのは、なんといってもじんわりと伝わっていく家族の気持ちですね。
ばーちゃんと3兄弟は、結局一度も会話してないんですよね。
最初の方は、お互い気持ちが全然通じあってないから、めちゃめちゃ気まずい。
それでも、家族はばーちゃんとコミュニケーション取ろうと試みて、ばーちゃんも心を開いていくことで、だんだん意思疎通が出来るようになります。

そして、ばーちゃんは典型的なお祖母ちゃんとしての役割を、孫達にしっかりこなしてあげるようになります。
その役割っていうのは何かというと、孫達に干渉しすぎずに、ここぞというポイントで天の一声のようなアドバイスをすることです。
先人の知恵、お祖母ちゃんの知恵袋といったものですね。
それともう1つ、悩み自体は解決してあげられないにしても、たまに孫達をもてなしてあげることで、ちょっと心をホッとさせてあげる事です。
この映画の中では、ばーちゃんが餃子を振る舞ってあげるシーンとかがそうですね。
祖父・祖母と孫の関係っていうのは、昔からこの2つで出来ているんだと思います。
孫は祖父・祖母の知識や経験をたまにもらうことで成長し、祖父・祖母は孫とそうやって触れ合うことを生きがいにできる。
この関係がベストかはわかりませんが、なんか昔ながらって感じがして暖かい気持ちになりますよね。

ですが、今の日本じゃこれが出来ないわけです。
出来ないというか、やりたくない若者が多いっていうことですね。
この関係っていうのは、孫達が心を開いて、祖父・祖母とコミュニケーション取ろうとしないと成り立たないんです。
でも、ボクも含めて、おじいちゃん・おばあちゃんと話すのって面倒くさいと感じてしまう。
なぜかというと、話しが合わないから。話す話題がないから。
そうなると、自分の気持ち至上主義のボクらは、「一緒にいると気まずいからあっちいこー」ってなっちゃう。
まあ、そういう時代ですから、それはそれでいいんだと思うんですが。
でも、やっぱりコミュニケーションとって、仲良くやりたいですよね。
自分のおじいちゃん・おばあちゃんなんだから。

この映画は、その方法を教えてくれてると思います。
この3兄弟は、現代のボクら若者どころじゃありませんよ。
なんたって言葉が通じないんだから。
本当ならめっちゃ面倒くさいですよ。こんなばあちゃん。
でも、それでもコミュニケーション取ろうとしたから、最後には大事な家族となれたわけですね。
ということは、言葉の通じるボクらは、彼らよりずっと簡単に仲良くなれるはずなんです。

んで、何を話すかというと、趣味とかわかるんならそれでいいと思います。
でも、関係を良くするために1番効く方法は、年配者に何かを教えてもらうっていうイベントをする事なんじゃないかな。
この映画の、モーリーがばーちゃんにミシンを教えてもらうシーンみたいな。
ばーちゃんは教えて上げることで自尊心になりますし、孫も知識を貰えると同時にばーちゃんとの仲を深めることができるわけです。

まあこんな事書いてみたはいいものの、正直ボクは祖父・祖母たちとの関係を避ける方でした。
なので、実家に帰ったときくらいは、祖母世代と頑張って話してみようかと思います。

ということで、荻上直子監督の映画制覇しました!
大好きな監督さんの1人です!


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