映画 ゲド戦記 感想

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★★★★☆

これは難しい。
正直、ストーリーはうまくない。
若干、破綻してるレベル。

人身売買とか、麻薬とか、ジブリとは思えないヘビーなテーマが出てきます。
しかも、比喩的な表現ではなくてどストレートに。
それがちょっと吐きそうである。

最初、そういう類の問題提起映画かと思いました。
なので、どうやってその解決策を示していくんだろうと思ったら、まさかのその話題は一切出てこなくなる。
いやはや、序盤の思わせぶりは何だったんだ。

また、敵がただ胸糞悪いだけってのもジブリらしくない。
あんまりそういう敵って好きじゃないんですよね。
あっクモはまだいいです。あれは生に対する弱さによって悪くなってるので。
でも、あの下っ端はいかんですね。
何の思想もない、ただ胸糞悪いだけの敵なら、最後はコテンパンにやられないとスカっと出来ないんですよ。
半沢直樹の面白さの半分はスカッと出来ることだというのに。

まだ、大賢人とかいってハイタカがポンコツだったりとか、序盤から引っ張りまくった剣が大したことなかったとか、色々言いたいことはあります。

ですが、その辺の微妙さを超えるほどアニメーションの出来が良かったと思います。
さすがは、スタジオジブリの一級のアニメーターという感じです。
背景がめちゃ綺麗。
夕日に光る雲が流れてる空とか、風でゆらゆら揺れる草原とか。
というか、俺はこういう風を感じられるような描写が好きなんですよね。
そこに自分も立って風を感じられるような。

なんていうか、空気感を表現するのがうまいと思いました。
テルーが1人で歌を歌うシーンは、他に音楽などを付けず、風の音とテルーの歌だけが響いています。
その情景がめっちゃ良かったです。手嶌葵さんの歌の力も大きいですが。
シーンがちょっと長いような気はしましたが、逆にあれくらいあって良かったかも。
その方が、観客があのシーンの中に引き込まれると思うので。
上手く言えないけど、現実主義っていうのかな。
「アニメーション」を見せるのではなく、「そこに実際にある風景」を見せてるような。
へたに時間を早めたり、演出を加えない所が良かったです。

でも、普通はそういうのってダレますよね。
ゲド戦記でダレてなかったのは、やはりジブリの絵が素晴らしいのと、歌ってる声がめっちゃ良いおかげかもしれません。
アレンがそれまで溜めていたものを込み上げて、思わず泣いちゃうのも分かるような気がします。
そんな、凝り固まったものの力を抜くような歌でした。

あと、テルーが朝日をバックに変身するときのシーンも良かった。
ありがちなシーンではあるんですが、テルーの目が光ってるのとか正直カッコ良かったです。
結構こういう古典的なかっこ良さ好きなんですよね。

それとメッセージも良い。
「つらくても大事な命を生きなきゃいけない。繋いでもらった命は誰かに繋がなきゃいけない。」
こういうストレートなメッセージも、結構好きです。
最近ちょっと凹んでたので、なおさらちょっとしみました。
この映画は、意外と凹んだ時にみたい映画かもしれませんね。

本当は★3つにしようと思ったんですが、絵がめちゃ綺麗だったのと、メッセージが好きだったので4つにしました。
最近思ったんですが、自分は他の人より、映像のクオリティが評価に占める割合が大きい気がします。

ではー。


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