【小説感想】クドリャフカの順番

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『氷菓』というアニメが好きすぎて、原作の小説を読んでいます。
アニメの感想は一度書いているので、小説の感想はいらないかなと思いました。
だいたい同じことを書いてしまうと思うので。
ですが、いざ読み終わると、あまりの面白さに興奮が収まりません。
なので、アニメ感想と重複にはなると思いますが、小説の感想を吐き出しちゃおうと思います。

まず、物語の構成がとても面白いと思いました。
本作には3つの面白さが巧妙に詰め込まれていると思います。
まず1つ目は、ミステリー的面白さです。
まあミステリー作品なので当たり前ですが。
物語全体を通して伏線が張り巡らされ、全ての伏線が繋がって解決するという筋道には感動を覚えます。
俺はあまりミステリーが得意じゃないんですが、本当に見事だと思いました。
『愚者のエンドロール』に比べれば、本作の解決方法には運の要素が絡んでいるので、多少謎解きの完璧さは劣るかもしれません。
でも、それでも舞台が派手な分、俺はこっちの方が若干好きかも。

さて、2つ目は日常系的面白さです。
日常系というのはアニメなどでよくあるジャンルで、主に学校を舞台とした日常を描くものです。
本作ではそれをサブプロットとしてたくさん織り込んでいます(メインプロットはもちろん十文字事件)。
例えば、古典部員が参加する各種学校祭イベントの話し、摩耶花が所属する漫研の話し、えるの宣伝活動の話しなど。
それらはミステリーとは一見関係がなく、肩の力を抜いて楽しく見れます。
そのダラダラ見てても楽しいっていうのが日常系の魅力だと思います。
ただ、それだけで終わらないところが米澤先生のすごいところ。
それらのサブプロットは後々に十文字事件への伏線になってきます。
最終的には、バラバラと思われたサブプロットが全て繋がってメインプロットである十文字事件を解決します。
本当に、こういう構成だけで感動させられます。

最後に3つ目は、群像劇的面白さです。
群像劇っていうのは、様々な人物が出てきて、物語の視点ががころころ変わっていくものです。
俺は結構このジャンルが好きで、映画ではちょこちょこ見ています。
ですが、小説で群像劇を見たのは始めてでした(俺がほとんど小説を読まないというのもありますが)。
米澤先生のあとがきにもあるように、本作は多視点という手法を用いて描かれています。
これがなかなか面白い。
ころころと語り部の人物が変わっていきます。
それなのに、変わったポイントで次の語り部の名前が提示されたりしないんです。
名前が明記されなくても、しゃべり方で誰だかすぐにわかります。
それだけキャラ設定がしっかりなされていたんだなって再認識しました。
多視点だと物語を俯瞰で見れるので、一人称視点より物語のスケールを大きく感じるように思います。
それがなかなか良いですね。

他にも、里志や漫研の先輩、田名部先輩などが抱く才能への葛藤が、作品に深みを出しています。
また、米澤先生の日本語の使い方が特徴的で引きこまれます。

本当、大満足です。
次の遠回りする雛もそのうち読んでみようと思います。

古典部みたいな青春がうらやましい!
あと摩耶花めっちゃかわいい!
 
 


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