【アニメ感想】PSYCHO-PASS サイコパス

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★★★★★

システムによって社会の秩序と人間の一生が支配された世界における刑事の物語。

これは本当に面白かったです。
色々面白い要素があって、一言では言い表せない。

まずこの作品のすごさを語るとすれば、脚本の精巧さでしょう。
正直言って最初はなめてました。
キャラクターがリボーンを書いている漫画家さんということもあって、男性同士の絡みが好きな層を狙っているのかと思っていました。
ですが、それは非常に浅はかな決めつけでした。
脚本がまどかマギカやFate/Zeroの虚淵玄さんということもあり、ストーリーの構成が素晴らしいと思いました。
全体の大きな設定があり、序盤はその設定が秘匿されて話が進んでいくんだけど、だんだんとその全体像が見えてくる。
そういう作りかたが私は結構好きです。氷菓の愚者のエンドロール編もそのような構成で作られていると思います。
この作り方だと、見ているボクらも登場人物と一緒に謎を追う感覚を味わえるので、物語にどっぷり入り込むことが出来ます。
それによって、謎が解けていくシーンや、緊迫感のあるシーンでは、登場人物と同じような高揚感を味わえました。

また、この作品はシステムに社会が管理された近未来世界を描いていますが、その設定に違和感がないところがすごいです。
このような未来世界の作品の中には、現実味のなさすぎる設定のものも多くあります。
そういう作品は、見ているうちに非現実感を感じて、全然感情移入できません。
ですがこの作品は、自分が生きてる現実世界もいつか本当になるかもしれない設定なので、現実感があります。
もうひとつ現実感を強くできている理由は、登場人物が現実世界と同じような人間だからだと思います。
変な思考回路やテンションのキャラは居ないし、謎の超能力を使ったりもしません。
あくまで、「こんな未来世界があったら実際の人間はどう考えてどう生きるか」という作りかたを貫き通してます。そこが好きです。

次にこの作品の良さを語るとすれば、精巧に作られた脚本を何倍にも増幅させている演出だと思います。
まず背景や世界観がすごくキレイです。
マルドゥック・スクランブルほどの色彩感はありませんが、それに通じるような近未来都市が描かれています。
そしてキャラクターの動きやカメラアングルも嫌なところは全くないので、変なつっかかりを感じること無くストーリーを楽しめます。
特に終盤の常守さんを映すアップのアングルは素晴らしいと思いました。

そして、何よりこの作品について語るべきは、システムに管理された社会は是なのか非なのかという事でしょう。
この葛藤は作品の中でも常守を中心に描かれますが、結論はどうなんでしょう。
かなり難しい問題ですが、今のところ私は非に近いと思います。
やはり、自分の生き方は自分で決めたいかな。
しかし、より幸せになれる生き方を提案してくれるシステムというのが魅力的であるのも間違いありません。
なので、あくまでその提案は参考にとどめて、最終決定は自分ですればいいんじゃないだろうか。

でも一方で、犯罪やサイコパスに関しては良いシステムなのかもしれない。
公共の福祉や個人の権利を侵害する者をあらかじめ排除することは、社会全体のためになるはずだから。
社会が安全になれば、略奪や傷害を受けることもなくなるので、結局は個人の幸福につながるよね。
だけど、サイコパスが濁ってるからって監獄に入れられちゃたまったもんじゃないよなあ。
うーん難しい、実現していない架空の世界で、こんな葛藤を提起できる虚淵さんはやっぱすごい。

ちょっと理屈っぽいこと書いてしまいましたが、単純にこの作品はアニメとして面白かったです。
槇島を追って色々捜査したり戦ったりしていくところは刑事物として普通にドキドキします。
虚淵さんということで結構グロいところもリアリティがあって良いです。
また、朱と狡噛と槇島の考えはそれぞれ違うんだけど、どれも正しい事を言ってるのとか面白い。
ていうか朱ちゃんかわいい。
最初はオドオドしてた新人の朱ちゃんが、公安を堂々と指揮する信念を持った刑事に成長していくとこも良かったです。
そして最後に、後期のEDが超すばらしかったです。
なぜかこの曲を聞くと、PSYCHO-PASSの世界に自分も居るかのような感覚になるんですよね。
あの激動の世界で自分も色んな憂いや幸せを持って生きてるような。不思議です。
とにかく、素晴らしいアニメでした。出会えて良かった。
 
 


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